かつて私は、自分の部屋を天井までゴミで埋め尽くしたゴミ屋敷の住人でした。数十万円の費用をかけて専門業者に依頼し、丸二日かけて部屋を空っぽにしたあの日、私は涙を流しながら「二度とこんな生活はしない」と誓いました。しかし、その決意は脆くも崩れ去りました。一年後、私の部屋は以前にも増して酷い状態に元通りになってしまったのです。これを読んでいる皆さんに伝えたいのは、ゴミ屋敷のリバウンドは、本人の意志の弱さだけで片付けられる問題ではないということです。私の場合、部屋が綺麗になったことで、逆に「何をどう維持すればいいのか分からない」というパニック状態に陥りました。定位置が決まっていない新しい生活に馴染めず、たった一枚のレシートを床に置いたことが、崩壊の始まりでした。「一枚だけなら」「明日片付ければ」という微かな甘えが、かつての習慣と結びつき、加速度的にゴミを増殖させていったのです。一度成功したという経験が、逆に「また業者に頼めばいい」という安易な逃げ道を作ってしまったことも否めません。二度目にゴミの山が膝の高さまで達したとき、私は一度目よりも深い絶望感に襲われました。自分は救いようのない人間なのだと、自分自身を完全に否定してしまったのです。しかし、今にして思えば、あの時の私に足りなかったのは、片付けの技術ではなく、自分の心のケアでした。仕事のストレスや孤独を、物を買うことで紛らわせていた根本的な問題が解決していなかったのです。二度目のリバウンドを経て、私はようやく心療内科に通い、自分の行動特性を理解することから始めました。現在は三度目のリセットを行い、二年以上その状態を維持できています。元の状態に戻るという恐怖は今でもありますが、それを隠さずに誰かに相談できるようになったことが、私にとって最大の進歩でした。もし、今リバウンドに苦しんでいる人がいるなら、どうか自分を責めないでください。それはあなたの意志のせいではなく、まだ治療や支援が必要な段階にあるというサインなのです。